ハラスメントはなぜ起こるのか

1)個人の意識差

セクハラもパワハラも職場の仲間である以上、職業人として対等でなければならないのですがその点を勘違いしている場合に起こります。

例えば、男女の感覚の差、上に立つ者が弱い立場の者を自分以下と見る、男らしさ女らしさの強要(ジェンダーハラスメント)など偏った考えがある場合です。

「あの人と私の関係であれば大丈夫」という勝手な思い込みにより、起こっているケースも少なくありません。

例1:上司は部下と信頼関係ができていると思い込み、必要以上に叱咤激励していたところ、部下が自殺したケース

例2:上司は部下の女性も自分を好いていると思い込み、職場内外において身体接触をしていたところ、女性は我慢していたためうつ病になったケース


2)雇用管理上の問題

男性の多い職場で、女性は補助的な仕事をするという感覚でいる場合や、女性の多い職場で男性には期待しないなどの職場風土の問題があります。

また、派遣社員・パート等雇用形態が多様化していることからも対等に見ないという問題が発生しております。

例1:成果主義で数値でしか評価しない組織のため、管理者自身が組織からのプレッシャーにより、部下に対して暴言や人格否定をしてしまう職場風土

例2:女性は補助的な仕事しかさせていないため、昔からの流れで「〜ちゃん」「お局様」などと軽視した呼び方をしたり、飲み会の席でお酌を強要したりする風土


3)倫理観の欠如

他者に関する関心が減ってきた現在、学校でのいじめと同じように大人になっても、他者に対する思いやりの心などが減ってきています。

現在の学校教育を見ていると、今後なおさら自己中心的で他者への気遣い、思いやりのない人間が増える可能性は高いです。

例1:自分の言うことをきかない部下や生理的に合わないと感じた部下に対して、無視をする、悪口を広めるなどの嫌がらせを行い職場にいられなくする。

例2:「出る杭は打つ」の考え方で、自分の能力に自信が持てない場合等、自分の身を守るために優秀な部下の成長を阻害する。(自信を無くさせる発言を繰り返したり、仕事をさせない等)

 

4)マネジメント能力の欠如

管理者になったが、マネジメントの方法がわからないため、不当な評価やあいまいな指示の出し方、無理な目標設定等を行い、部下が期待通りに動けないとイライラして正しい指導はできず、感情的に怒るか、無視して関わらなくなる。

例1:仕事を与えるが、指示の出し方が明確ではないため、部下が作成したものに対して何度もやり直しをさせる。部下がどこが悪いのか聴いても教えない。

例2:評価する基準があいまいで、部下にきちんとしたフィードバックもできず、不満を増強させモチベーションを下げる。(こうした日ごろのひずみが重なり、信頼関係がなくなるとひづみが出来て周囲からハラスメントと受け止められやすくなります)

5)職場コミュニケーションの低下

マネジメント能力の欠如にもつながりますが、上司・部下双方に職場におけるコミュニケーションが希薄であると、仕事も効率的に進まず、誤解や不満も生じやすくハラスメントが起きやすくなります。また、ハラスメントと誤解もされやすくなります。

心の病もハラスメントも、根本的に職場のコミュニケーションの改善が予防対策となります。

「職場のコミュニケーション」とは、 単に“あいさつ”や“言葉のやりとり”だけではありません。

むしろそれらは、職場では、出来てあたりまえの基本スキルだと言えます。

業務の遂行が前提となる職場では、この“基本”に基づく「質の良い仕事を進めるハウツウ」や「仕事の成果を上げるための行動パターン」などが「本質的な職場のコミュニケーション」だと言えます。 ハートセラピーオリジナルの職場コミュニケーション診断はハラスメント対策に役に立ちます。詳細はこちらをクリック

 

※部下や後輩がパワハラを行うケースもあります。

例1:自分のほうが先輩より頭が良いなどと思い込んだ部下が先輩や上司の指示に従わない。

例2:上司の依頼に対して不快な表情やため息をつく。 

例3:現場に詳しくない上司に対して数人で相手にしない。